研究開発費
研究とは、新しい知識の発見を目的とした計画的な調査及び探究をいう。
開発とは、新しい製品・サービス・生産方法(以下、「製品等」という。)についての計画若しくは設計又は既存の製品等を著しく改良するための計画若しくは設計として、研究の成果その他の知識を具体化することをいう。
研究開発費には、人件費、原材料費、固定資産の減価償却費及び間接費の配賦額等、研究開発のために費消されたすべての原価が含まれる。
研究開発に該当する支出は、原則として支出時の費用とする。なお、ソフトウェア制作費のうち、研究開発に該当する部分も研究開発費として費用処理する。
費用として処理する方法には、一般管理費として処理する方法と当期製造費用として処理する方法がある。
参考:研究開発費に係る会計基準
仕訳例
(本仕訳例は一般管理費として処理する方法によっている)
(1) 研究開発終了後に製造設備に使用する機械装置の購入
研究開発に使用するための機械装置20,000,000円+消費税1,600,000円=21,600,000円を購入し、約束手形を振り出して支払った。減価償却は定額法により耐用年数10年で行う。なお設備したのは10月であり、当期の決算は3月である。
借方 | 貸方 | ||
機械及び装置 | 20,000,000 | 設備関係支払手形 | 21,600,000 |
仮払消費税等 | 1,600,000 | ||
研究開発費/減価償却費(注) | 1,000,000 | 減価償却累計額 | 1,000,000 |
(注)減価償却費 20,000,000÷120ヶ月×6ヶ月=100,000
(2) 研究開発に従事する従業員の給与支払
研究開発に従事する従業員の給与3,000,000円を現金で支払った。
借方 | 貸方 | ||
研究開発費/従業員給与 | 3,000,000 | 現金 | 3,000,000 |
(3) 研究開発に使用するための原材料購入
研究開発に使用するための原材料5,000,000円+消費税400,000円=5,400,000円を購入し、代金は買掛金とした。
借方 | 貸方 | ||
研究開発費/原材料 | 5,000,000 | 買掛金 | 5,400,000 |
仮払消費税等 | 400,000 |