リース債務
リース債務とは、ファイナンス・リース取引で計上したリース資産係る債務をリース債務として計上したもの。
リース債務は1年基準が適用され、貸借対照表日後1年以内に支払の期限が到来するものは流動負債に属するものとし、貸借対照表日後1年を超えて支払の期限が到来するものは固定負債に属する。
リース債務の計上・支払いについてはリース資産を参照してください。
会社計算規則第七十五条第二項第一号リ、第二号ト
仕訳例
(1) リース債務(固定負債)から流動負債へ振替
X1年3月31日 決算に当たり、リース債務のうち貸借対照表日後1年以内に支払期限が到来する1,000,000円を固定負債から流動負債に振替えた。
借方 | 貸方 | ||
リース債務(固定負債) | 1,000,000 | リース債務(流動負債) | 1,000,000 |
(注) 返済期限が1年後に到来する債務(財務諸表等規則第47条第1号から第5号までに掲げる負債に属するものを除く。)で分割返済の定めがあるものについては、1年内の分割返済予定額を正確に算定しうるものであっても1年内の返済予定額が負債及び純資産の合計額の100分の1以下である場合には、その全額を固定負債として記載することができる。なお、分割返済の定めがあっても、個々の分割返済の金額及び期日の定めがないため、1年内の返済予定額を正確に算定できないものについては、その全額を固定負債として記載するものとする。ただし、適当な方法によって1年内に返済が見込まれる額を算定し、その金額を流動負債として記載することができる。(参考:財務諸表等規則ガイドライン47-6)
(2) 流動負債へ振替えたリース債務を固定負債に振り替え
X1年4月1日 上記の振替えの逆仕訳をし、科目をもとに戻す。
借方 | 貸方 | ||
リース債務(流動負債) | 1,000,000 | リース債務(固定負債) | 1,000,000 |
参 考
(1) リース取引の種類
リース取引はファイナンス・リース取引とオペレーティング・リース取引があり、ファイナンス・リース取引は所有権移転ファイナンス・リースと所有権移転外ファイナンス・リースとに分類される。
(2) 会計処理
ファイナンス・リース取引は、リース取引開始日に、通常の売買取引に係る方法に準じた会計処理により、リース物件とこれに係る債務をリース資産及びリース債務として計上する。
リース資産及びリース債務の計上額を算定するにあたっては、原則として、リース契約締結時に合意されたリース料総額からこれに含まれている利息相当額の合理的な見積額を控除する方法による。当該利息相当額については、原則として、リース期間にわたり利息法により配分する。