会計やさんのメモ帳 
 

現 金

現金及び預金(ただし、一年内に期限の到来しない預金を除く。)は流動資産に属する。

現金には、小口現金、手元にある当座小切手、送金小切手、送金為替手形、預金手形、郵便為替証書及び振替貯金払出証書等を含む。ただし、未渡小切手は預金として処理する。

参考:会社計算規則第74条第3項第1号イ、財務諸表等規則第15条第1項、同ガイドライン15-1 1

 


仕訳例目次

(1) 手許現金の補充・預け入れ

(2) 売掛金の回収

(3) 売上代金の回収

(4) 旅費交通費の仮払・精算

(5) 売掛金を小切手で回収・小切手の資金化

(6) 郵便為替証書の受入・資金化

(7) 配当金領収書の受入・資金化

(8) 支払期日が到来した利札の処理

(9) 外国通貨で仮払した旅費交通費の精算

(10) 未使用のトラベラーズチェックを受入

(11) 手許にある外国通貨の期末評価

(12) 内容が不明の現金受入

(13) 外国通貨の日本円への換金

(14) 公共料金の支払い

(15) 小口現金の開始・支払報告・小口現金補充・期末処理・期初処理

(16) 現金残高と帳簿残高の不一致処理

 


仕訳例

(1) 手許現金の補充・預け入れ

手許の現金が不足したので、小切手を振り出して500,000円を当座預金から引き出した。

 
借方貸方
現金500,000預金/当座預金500,000

 

手許の現金100,000円を当座預金に入金した。

 
借方貸方
預金/当座預金100,000現金100,000

 


(2) 売掛金の回収

売掛金の回収として現金100,000円を受入れた。

 
借方貸方
現金 100,000売掛金100,000

 


(3) 売上代金の回収

売上代金500,000円+消費税40,000円=540,000円を現金で回収した。

 
借方貸方
現金540,000売上高500,000
  仮受消費税等40,000

 


(4) 旅費交通費の仮払・精算

従業員の出張に際し、旅費交通費200,000円を現金で仮払した。

 
借方貸方
仮払金/旅費交通費(注1)200,000現金200,000

(注1)出張旅費等は出張の業務が終了した時点でないと内容が確定しませんので、一旦仮払金とし後日精算をし、余剰金があれば返金を受け、不足があれば不足分の支払をする。

 

仮払した旅費交通費を精算した。

出張前の仮払金200,000円

旅費交通費155,000円+消費税12,400円=167,400

交際費20,000円+消費税1,600=21,600円

(これらの費用は販売費及び一般管理費に属するものです。)

差引仮払金の残金11,000円を現金で戻入した。

 
借方貸方
現金 11,000仮払金/旅費交通費200,000
旅費交通費155,000  
交際費20,000  
仮払消費税等14,000  

 


(5) 売掛金を小切手で回収・小切手の資金化

売掛金200,000円を小切手で回収した。

 
借方貸方
現金200,000売掛金200,000

 

売掛金回収の小切手を資金化

売掛金回収の小切手200,000円を銀行に取立依頼し、当座預金に入金した。

 
借方貸方
預金/当座預金200,000現金200,000

 


(6) 郵便為替証書の受入・資金化

協力会社から懇親会会費50,000円が郵便為替証書で送付されてきた。懇親会会費は後日懇親会終了後精算するので、それまで預り金とする。

 
借方貸方
現金50,000預り金/諸口50,000

郵便為替証書の資金化

上記郵便為替証書50,000を郵便局で現金に換金した。

 
借方貸方
現金50,000現金50,000

 


(7) 配当金領収書の受入・資金化

当社が保有する株式に対する配当金領収書が送付されてきた。配当金額20,000円、源泉徴収所得税1,400円、差引支払額18,600円。

 
借方貸方
現金18,600受取配当金20,000
仮払法人税等(注1)1,400  

(注1)源泉徴収された所得税は法人税の前払となるので一旦仮払法人税等として仕訳をしておき、当期の法人税額確定により精算する。

 

配当金領収書の資金化

上記株式配当金領収書18,600円を換金のため銀行に取立依頼をし、当座預金に入金した。

 
借方貸方
預金/当座預金18,600現金 18,600

 


(8) 支払期日が到来した利札の処理

支払期日が到来した次の利札がある。

利札金額40,000円、源泉徴収所得税6,000円、地方税利子税2,000円、差引受取額32,000円。

 
借方貸方
現金 32,000受取利息及び割引料40,000
仮払法人税等(注1)8,000  

(注1)源泉徴収された所得税は法人税の前払となるので一旦仮払法人税等として仕訳をしておき、当期の法人税額確定により精算する。


利札の資金化

上記公社債利札を換金のため銀行に取立依頼をし、当座預金に入金した。

 
借方貸方
預金/当座預金(注1)32,000現金 32,000

 


(9) 外国通貨で仮払した旅費交通費の精算

海外出張の旅費旅費交通費を精算した。

仮払金 US$ 3,000(354,000円)@118円/ドル

旅費交通費精算額 US$ 2,000(240,000円)@120円/ドル

仮払金の戻入額(現金) US$ 1,000(120,000円)@120円/ドル

 
借方貸方
旅費交通費240,000仮払金/旅費交通費354,000
現金 124,000為替差益(注1)10,000

(注1)外国通貨は取引発生時の為替相場により円換算を行い、期末に保有する外国通貨は期末日の為替相場で円換算を行う。詳細は「外貨建取引等会計処理基準」を参照。

 


(10) 未使用のトラベラーズチェックを受入

出張前に支給したトラベラーズチェックの未使用分1,000ドルの返納があった。トラベラーズチェックは出張前に仮払金として処理してあり、その帳簿上の為替相場は1ドル118円、返納時の為替相場は1ドル117円である。

 
借方貸方
現金 117,000仮払金/旅費交通費118,000
為替差損(注1)1,000  

(注1)為替差損:(118円−117円)×1,000ドル=1,000円

 


(11) 手許にある外国通貨の期末評価

期末日現在、外国通貨2,000ドル(帳簿価額240,000円)を保有している。期末日現在の為替相場は1ドル121円である。

 
借方貸方
現金 2,000為替差益(注1)2,000

(注1)為替差益:2,000ドル×121円−240,000円=2,000円

 


(12) 内容が不明の現金受入

現金書留で現金20,000円の送付があったが、その内容が不明である。

 
借方貸方
現金 (注1)20,000仮受金/諸口20,000

(注1)内容が不明な入金があった場合、一旦仮受金で仕訳をしておき、内容が判明したときに正しい勘定科目に振替処理をする。

 


(13) 外国通貨の日本円への換金

外国通貨1,000ドル(帳簿価額120,000円)を銀行で買い取ってもらい、当座預金に入金した。当座預金への入金額は119,000円である。

 
借方貸方
預金/当座預金119,000現金 120,000
為替差損(注1)1,000  

(注1)為替差損:119,000円−120,000円=△1,000円

 


(14) 公共料金の支払い

次のとおり公共料金を現金で支払った。

電話料30,000円+消費税2,400円=32,400円

電気料50,000円+消費税4,00円=54,000円

水道料20,000円+消費税1,600円=21,600円

合計108,000円(これらの費用は販売費及び一般管理費に属するものです。)

 
借方貸方
通信費30,000現金 108,000
水道光熱費50,000  
水道光熱費20,000  
仮払消費税等8,000  

 


(15) 小口現金の開始・支払報告・小口現金補充・期末処理・期初処理

定額資金前渡制度による小口現金を開始することとし、小口現金担当に500,000円の小切手を振り出して渡した。(本仕訳例は定額資金前渡法による処理を示している。なお、小口現金は現金の内訳科目としている。)

 
借方貸方
現金/小口現金500,000預金/当座預金500,000

(注1)日常の少額の支払いにあてるため、小口現金制度を採用することがある。単純前渡法、定額資金前渡法などの方法があるが、定額資金前渡法が一般的に多く採用されている。

○ 単純前渡法とは、必要に応じて必要な資金を補充する方法。

○ 定額資金前渡法とは、一定期間の必要額を見積り、これに相当する一定額を前渡し、その後週単位・月単位等でその期間の支払いを報告させ、支払い額と同額を補充していく方法。

イ 小口現金の支払報告と小口現金の補充

小口現金担当から次の支払報告があったので、支払額37,800円の小切手を振り出して小口現金担当に渡した。

(支払報告)

通信費10,000円+消費税800円=10,800円

交通費5,000円+消費税400円=5,400円

水道光熱費20,000円+消費税1,600円=21,600円

合計37,800円(これらの費用は販売費及び一般管理費に属するものです。)

 
借方貸方
通信費10,000現金/小口現金37,800
旅費交通費5,000  
水道光熱費20,000  
仮払消費税等2,800
現金/小口現金37,800預金/当座預金37,800

 

ロ 小口現金の期末の処理

小口現金は監査上から期末には残高をすべて戻し入れる処理をするほうがよいと思います。

小口現金担当から次の支払い報告と現金残高452,750円の戻入があった。

(支払報告)

通信費15,000円+消費税1,200円=16,200円

交通費10,000円+消費税800円=10,800円

水道光熱費20,000円+消費税1,600円=21,600円

支払額合計48,600円(これらの費用は販売費及び一般管理費に属するものです。)

小口現金残高の戻入451,400円

 
借方貸方
通信費15,000現金/小口現金48,600
旅費交通費10,000  
水道光熱費20,000  
仮払消費税等3,600  
現金451,400現金/小口現金451,400

 

ハ 小口現金の期初処理

前期末に小口現金の全額を戻し入れたので、新たに小口現金を前渡しする。

小口資金担当者に500,000円を小切手で前渡しした。

 
借方貸方
現金/小口現金500,000預金/当座預金500,000

 


(16) 現金残高と帳簿残高の不一致処理

現金残高と帳簿残高を照合した結果、現金20,000円が不足しており、その原因は不明である。

 
借方貸方
現金/現金過不足(注1)20,000現金20,000

(注1)現金の支払い時に渡す金額を誤ったり、仕訳の誤りなどにより手許の現金残高と帳簿残高が相違する場合がある。その原因を調査しても分からないときは、過不足額を「現金過不足勘定」に仕訳をしておき、原因が判明した時点で正しい勘定科目に振替処理をする。

通常何の理由もなく現金の過不足は考えられないが、期末に至りその原因を調べていたのでは決算がまとまらない場合、一旦雑収入または雑損失として処理しておき、後日原因がわかった段階で正しい仕訳に訂正する。

 

イ 現金不足の原因の一部が判明

現金の不足20,000円のうち、10,000円は旅費仮払金の仕訳もれであることが判明した。

 
借方貸方
仮払金/旅費交通費10,000現金/現金過不足10,000

 

ロ 現金不足の原因が期末に至るも不明

現金不足10,000円は期末に至るもその原因が判明しなかった。

 
借方貸方
雑損10,000現金/現金過不足10,000

 

免 責リンクポリシープライバシーポリシー